日々のコラージュ、スクラップノート


by my_poppy

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

レベッカ

監督:アルフレッド・ヒッチコック 1940年、アメリカ

レベッカ_d0074259_1550583.jpg昔映画館で観たのは、いつだったでしょう。
多分、中学か高校の頃。母親と一緒でした。
不思議な気がします。母は、特に映画好きでもなかったから。
あの頃の私は本当に幼くて、理解力も悲しいくらいに貧しかったから、ストーリーを完全にわかってはいなかったと思います。
肝心な場面をしっかり忘れているので、自分でも可笑しくなってしまう。
ただ、ヒロインが笑えばほっとして嬉しくなり、困った顔をすれば胸が痛み、
彼女と一緒に目に見えぬレベッカの「気配」に怯えていました。

不思議な映画です。
ヒロインなのに、名前がないなんて。
若くて美しくて、とても愛されているけれど、彼女はそういう存在。
名前が無い・・と観終わって気付いたとたん、何故かヒロインは現実感を無くして、ずっと遠くに行ってしまった気がしました。
声も届かない、別の遠い世界へ。
そして、亡くなったレベッカという女性の気配が、色濃く立ちこめる。
ぞくっとしました。


後から友人のYさんに聞いたのですが、この映画のカメラワークはとても評価が高いそうです。
冒頭で、屋敷の門が閉まったまま通り過ぎるシーンや、
追い詰められたヒロインとその夫に、ふんわりと、
レベッカが、まるでその状況を楽しむように近づいて行くかのような視点。
知らず知らずに観客は幻惑されて、
「何も写っていないのに、まるでレベッカがそこにいるかのような」気分にさせられてしまいます。
映画って、すごい嘘をつくものなんですね。。

今また、この映画に出会えて、本当に良かった。


ネタばれになってしまいますが↓



レベッカの本心はどこにあったの・・・。
見終わった後、考え続けてしまうのは、やはり「レベッカ」のことです。

もしかしたら、結婚する前から、自分の病気が不治であると知っていた。。。?
結婚したのは、大富豪で名士である人の夫人になりたかっただけなの。
夫を全く愛していなかったんだろうか。
何故、夫になった人を裏切るだけでなく、
事あるごとに傷つけ、自分の死後も苦しめようとするのか。
最期の「勝ち誇った微笑」は・・・、そこまで「気丈」でいられるなんて、信じられない。。

同じ職場の友人のY子さんは映画が大好きで、とても詳しいので、
彼女と話していると、視野が広がる気がします。
今日もいろいろ話していたら、いろいろな疑問が湧いてきて、今すぐもう一度観たくなりました。
500円でDVDをいくつか買ったので(これは安すぎですよね。。
とてもありがたいけれど、映画に対して失礼じゃないのかなという気もする。
でも、いっぱい買っちゃったのだけれど。。)
しばらくは、「名作」を見るのが楽しみになりそうです。
by my_poppy | 2007-01-12 01:39

カテゴリ

旅とお散歩
映画・音楽・本
草花、木
犬や猫
料理・器
カメラ
その他
文具
DIYやハンドメイドみたいなこと

タグ

以前の記事

2016年 01月
2015年 12月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
more...

その他のジャンル

ブログジャンル

日々の出来事
住まいとくらし

画像一覧